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夫婦が別居して生活する場合の世帯分離のメリットとは

   

夫婦が別居して生活する場合の世帯分離のメリットとは

夫婦が別居して世帯分離をする場合には、どのようなメリットがあるのでしょうか。

また、高齢化社会における親夫婦と子供夫婦の2世帯同居。

子供夫婦に負担をかけないように別居し、別の世帯になるという方法もありますが、そうなれば、家族での世話が出来なくなる、新たな住居費が増えるなど、いろいろな問題が出てきます。

そこで、考えてみたいのが世帯分離。そのメリットとデメリットについて考えたい。

また、手続きの方法、転居届との違いもはっきりさせておきたいものです。

その上で、世帯分離をするべきか否かの判断を、どこですればいいのでしょうか?

今回は、世帯分離について、その注意点も含めて紹介していきたいと思います。

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同居夫婦が別居する時の世帯分離とは

世帯分離とは?

世帯分離とは、一つの世帯を構成している人(一般的には家族)が同じ住所で二つの世帯に分かれることを言います。これによって、一人だった世帯主が、分離後は同じ家の中で二人いることになる訳です。

住所は変わらないこと、分離前の世帯員の数が二人以上であることが、世帯分離の条件です。

ですから、子供が一人暮らしを始めるために家を出る場合は、住所が変わるので、世帯分離届ではなく、転居届を出すことで、結果的に世帯が分離されたことになります。

世帯分離と世帯構成変更の違い

世帯構成員変更とは、世帯の構成員の数が変わることを言います。

例えば、同一住所にA世帯(2人)、B世帯(2人)の2世帯があるとします。このうち、A世帯の1人がB世帯の入ったとします。するとA世帯1人、B世帯3人になります。

しかし、A世帯は世帯主となる1人が残っているので、世帯としてそのまま残ります。結果、A世帯(1人)、B世帯(3人)となり、世帯数は変わらず、各世帯の構成員の人数だけが変わりました。

これを世帯構成変更といい、世帯分離やそれと反対の世帯合併とは区別されるのです。

同居夫婦が別居せずに世帯分離する場合の手続きについて

世帯分離手続き上の注意点

世帯分離に関する手続きは役所の市民課など住民登録を担当する部署で行います。

法的な根拠は住民基本台帳法第25条「世帯変更法」にあります。

これによると、同じ住所でも、別々の生計を立てて生活している場合は、役所に申請できることになっています。この申請を許可してもらうための諸々の条件は、自治体によって違うため、直接確認しておく必要があります。

世帯分離をすると、例えば保険料などが安くなる場合があります。しかし、この制度は、もともと保険料の減額を目的とした制度ではありません。

そのため、これはプライバシーに関わることなので、分離の理由など立ち入ったことを聞かれることはあまりありませんが、「これまでと生活の実態は変わらないけれど、保険料を減額したいので世帯分離をしたい」などと申し出ると、制度を曲げて利用しようとしていると考えられ、申請が受け入れられないことがあるかも知れません。

ですから、理由をわざわざ自分から言う必要はないでしょう。

転居届との違い

子供が成長し、一人暮らしをするために家を出るということがあるかもしれません。

家を出て暮らすということは、その子供が世帯主になるということです。けれども、この場合は世帯分離でなく、転出届あるいは転居届を出すことになります。

なぜなら、家を出たために、子供は住所が変わってしまったからです。世帯分離は、あくまで同一住所内であることが条件なのです。

同居夫婦が別居でなく世帯分離を選択する場合の判断基準は?

同じ家の中で暮らしているのに、どうしてわざわざ世帯分離手続きをしなければならないのでしょうか。

それは、家族の長引く介護に関わるサービスや医療に関わる保険料の負担をできるだけ軽減したいという思いがあるからです。

介護を要する親のために高額介護サービス制度を受けるとします。この制度では、サービスを受けるにあたって、その費用の一部を自分で負担しなければなりません。自己負担額の上限は介護を受ける人の世態の所得で決まります。

そこで、世帯分離することによって、自己負担額を下げ、介護費用を節約しようとするのです。

国民保険料はどうでしょうか。国民保険料は、前年の世帯の所得で計算されます。そこで、世帯分離して、それぞれの所得に合わせた保険料にし、負担額を軽減しようという訳です。

このように、世帯分離によるメリットはあるのですが、逆に、世帯を構成する人の所得によっては、デメリットが生じる場合もあります。

例えば、世帯分離をした結果、世帯ごとに算出した国民健康保険料の合計額が増えてしまう場合もあります。

また、介護する人が会社員の場合、同一世帯なら、親にかかる医療費の控除が受けられますが、親が別世帯になると、親は以前のように子供が勤務する会社からの医療費控除が受けられなくなります。

会社の健康保険組合に親を扶養家族として加入させ、組合の制度を利用したほうが得になる場合もあるのです。

さらに、同一世帯の中に介護を必要とする人が複数いる場合、同一世帯なら高額介護サービス費などの合算ができます。

複数の介護サービスを利用していても、同一世帯なら利用料を合算し、払い戻し申請ができるのです。

ところが、世帯が別の場合は合算できません。そのため、サービスの利用の仕方によっては、逆に割高になり損するかもしれません。

以上、世帯分離のメリット、デメリットの一部を紹介しましたが、このことだけで世帯分離は決められないのも事実です。

世帯分離せずに経済的な負担を軽減をしないことで、十分なサービスを受けることができずに症状が悪化し、結果的に将来の介護負担が増える危険もあるかもしれません。

その前に世帯分離によるメリットを生かして経済的な負担を軽減し、その分を必要なサービスに回せば、将来起こりうるであろう諸々の負担を軽減できるかもしれないのです。

世帯分離は、一度手続きをしても、状況が変われば、いつでも戻すことができます。世帯分離は、そのメリット、デメリットや現在の家族状況をよく考えながら検討したいものです。

互いの夫婦が世帯分離をする場合の具体的な手続きについて

各自治体(市町村)の役所で「住民移動届」の書類をもらい、以下の内容を記入していきます。

その際、転出者の代理人が手続きする場合は、委任状が必要になります。(後述)

  1. 転出者の署名・捺印
  2. 新住所欄に現住所を記入し、世帯主欄に転出者本人の氏名を記入。前住所欄には、従前の世帯主氏名を記入
  3. 本籍欄に従来と同じ住所を記入
  4. 「移動する人」欄に、転出者の個人情報を記入。「世帯主との続柄」には「主」と記入

書類提出の際に必要な物

  • 国民健康保険証(国保に加入している人)
  • 印鑑登録証(登録済みの人)

転出者以外の人が届をする場合に必要な委任状の提出について

以下の書類の提出が必要です。

  1. 本人を証明するもの(できるだけ写真掲載の)複数
  2.  ・療育手帳、身障手帳、健康保険証、パスポートなど。

  3. 委任者であることを証明するもの
  4.  ・免許証、パスポート、健康保険証など。

夫婦が世帯分離する際の注意点

世帯分離をした場合の注意点を、もう少し詳しく説明しておきましょう。

前述したように、世帯分離をした時のメリットとしては、各世帯の所得に応じて計算される国民健康保険料が減額されるということでした。

また、高齢者について言えば、介護費用が安くなるというメリットもあります。介護費用や医療費は、世帯収入によって保険が適用されるためです。

さらに、施設サービスを受けた場合も、その月に自分で払った金額の合計が限度額を超えた場合は、「高額介護サービス費」として介護保険から払い戻しが受けられます。

その限度額は、所得によって5段階に分かれており、世帯分離によって自分の世帯所得が少なくなれば、限度額も低い段階になるのです。

このように、高齢者が世帯分離する場合は、保険料など福祉に関する費用を安くすることができるメリットがあるのです。

しかし、世帯分離にはデメリットもあるので注意が必要です。これも前述したように、世帯分離によって世帯が2つに分かれた時、それぞれの所得によっては、保険料の合計が以前より増額されてしまう場合があるということです。

また、医療費も年間支払額などの流動的要素によって損をしてしまう可能性があります。

扶養手当についてはどうでしょうか。国民健康保険の被扶養者の認定基準では、非同居の実の親はもとより、同居をしていれば義理の親でも手当が受けられるとあります。

被保険者が会社勤めの場合、社会保険がどのように適用されるのかはそれぞれの会社の考え方によって異なりますが、おおむね同居していれば扶養者として認めてくれるようです。

税金の控除について。例えば、障害者扶養控除の場合は、従前通り適用されますが、同居による控除は適用されなくなるため、控除額が減ることになります。

最後に、自動車税などの各種軽減措置が受けられなくなることです。例えば、家族に障害者がいる場合、その人のために使用する目的で所有している自動車の税金は免除されます。

それが、世帯分離をしたために適用されなくなるのです。ただし、この場合も、それぞれの住民票を提出することで同じ住所だと確認されると、同居と見なされ、自動車税が免除されることもあるようです。

以上、世帯分離をする場合のメリット、デメリットをご紹介しました。保険料や税金など、それぞれ認定基準があり、一概には損得が判断できないことがあるので、関係機関に問い合わせるなどしながら決めると良いと思います。

 

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