就職や転職の最終面接後に健康診断が行われる理由と採用への影響
就職や転職の活動が順調に進めば、最終面接に臨むことになります。そして、多くの企業ではこのタイミングで健康診断を実施しているようです。
受ける側としては、健康診断の結果が採用に影響するのではと不安になってしまうものですが、実際はあまり影響はないようです。
では、なぜ企業は最終面接後に健康診断を行うのでしょうか。
健康診断が必要な理由と、実際の採用にどのように生かされるのかを紹介していきます。
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目次
転職の最終面接で健康診断があっても、結果は合否に影響しない
転職しようと1次面接を受けた会社から2次面接の通知が。しかも、その採用プロセスの中に、面接後に健康診断を行うという記載があります。
健康上に問題はないにしても、内定前に健康診断を行なった結果、その内容によっては不採用になるのではないかと不安になることもあるでしょう。
実際に健康診断の結果が選考に影響することはあるのでしょうか。
結論から言うと、健康診断の結果そのものが選考に影響することはありません。
それは、診断結果そのもので企業が採用の合否を判断してはいけないことになっているからです。
内定前に企業が健康診断を行うのは、どの部署に配属するのがふさわしいかということを確認したいためでしょう。
結果次第では、体力的に難しい部署には配属できないといったこともあるためです。
仕事をすること自体が難しいという診断結果が出ない限り、特に心配することはないでしょう。
転職活動中の最終面接で健康診断が必要な理由
先ほど、最終面談での健康診断は選考に影響がないということを書きましたが、改めて整理していきます。
最終面接で健康診断を受ける場合がある
転職活動をしていると最終面接時に健康診断を受けて欲しいと企業側から言われることがあります。
これは、転職者の健康が仕事に支障がないかを確認するものです。だから、健康診断の結果が直接、選考に影響することはあまりありません。
ただ、何らかの病気を患っていた場合には、仕事に大きな支障をきたす可能性もありますから、事前に防ぐという意味で不採用になる可能性もあるでしょう。
最終面接時の健康診断は大企業で行われることが多く、小さな会社では珍しいかもしれません。
しかし、たとえ行われたとしても、企業側に先ほど書いたような意図があるということを理解して、心配せずに受けるようにしましょう。
最終面接の健康診断で落ちることはほとんどない
不採用になる可能性もなきにしもあらずですが、自覚症状がない程度の診断結果ではほとんどの場合、不採用になることは少ないでしょう。
よほど重い病気を患っていない限りは、基本的に不採用となることはないでしょう。
健康診断での判定基準は企業によって異なる
といっても、企業によっても判断基準は変わってきます。体力が必要な仕事であれば、なおさら健康的な体が求められます。
そのため、多少の体の不具合でも不採用となるケ-スもあるかもしれません。
ただ、この場合も、よほどのことがない限り、不採用となることはないでしょう。
転職時の最終面接で健康診断となった場合にはほぼ内定している
企業が最終面接で健康診断を行う場合、ほとんど内定したと考えてもいいかもしれません。
なぜなら、企業が雇用する際の健康診断の実施根拠は次のような規則があるからです。
労働安全衛生規則(昭和四十七年九月三十日労働省令第三十二号)
第四十三条(雇入時の健康診断)
事業者は、常時使用する労働者を雇い入れるときは、当該労働者に対し、次の項目について医師による健康診断を行わなければならない。ただし、医師による健康診断を受けた後、三月を経過しない者を雇い入れる場合において、その者が当該健康診断の結果を証明する書面を提出したときは、当該健康診断の項目に相当する項目については、この限りでない。
この規則を見る限り、企業は労働者を雇い入れる前に医師による健康診断を行う必要があるということです。
ということは、健康診断を実施するということは、ほぼ雇ってもらえると考えてもいいのではないでしょうか。
確かに健康診断を受けてもらっても、診断結果次第では不採用となることもあるでしょう。
とはいえ、健康診断まで行われるということは、内定となる可能性が高いということでしょう。
転職活動中の最終面接までには用意しておきたい健康診断書
これまでは企業側が健康診断を行う場合を想定してきましたが、企業によっては健康診断を行わず、健康診断書の提出を求められる場合もあります。
そこで、ここでは健康診断書とはどういうものでなぜ必要なのか、そしてその入手方法について紹介します。
「健康診断書」とは?
健康診断書とは、企業側が労働者の健康状態をチェックするための書類です。
雇用者の義務として労働安全衛生法によって健康診断を行わなければいけないと定められているのです。
健康診断書は、病院やクリニック、診療所などの各医療機関で健康診断を受けると発行してもらえます。
法律で義務付けられている項目は次の通りです。
- 既往歴、業務歴
- 自覚症状、他覚症状の有無
- 身長、体重、胸囲、視力、聴力
- 胸部エックス線写真
- 血圧
- 貧血検査
- 肝機能検査
- 血中脂質検査
- 血糖検査
- 尿検査
- 心電図
入社するにあたり必要となってくる書類ですので、転職活動の終盤に差し掛かったら、事前に準備しておくといいでしょう。
また、会社によっては上記以外にも必要となってくる項目が追加されることもあるため、事前に確認しておきましょう。
「健康診断書」を取得するには
健康診断書は各医療機関で取得できます。近所の診療所や病院、内科のクリニックに申し込み、診断を行ってもらいましょう。
医療機関によっては、健康診断の曜日が決まっていたり、診断のための機器が揃ってなく診断自体を行っていなかったりするので、事前に医療機関に確認の上、申し込んでください。
診断には診断項目がたくさんあるため、結構な時間と手間がかかります。
さらに、医療機関によっては、健康診断書を即日発行できず、後日取りに行かなければいけないところもあるので、スケジュールには余裕を持って申し込みましょう。
また、健康診断は保険の対象外であるため全額負担となり、かなりの費用が必要になります。ある程度の費用負担は覚悟しておいた方がいいでしょう。
「健康診断書」はコピ-でもいいのか?
基本的に病院から取得した原本を提出しましょう。
ただ、複数の会社に提出する場合もあるかもしれません。その場合は、コピ-でも構わない会社もありますので、会社に確認してみましょう。
また、医療機関によっては複数枚の健康診断書を発行してもらえるところもありますので、コピ-ではダメな場合は医療機関に確認してみるといいでしょう。
転職を決めてから実際に転職するまでにかかる期間は?
最後に健康診断とは直接関係ありませんが、転職を決めてから実際に転職するまでにどれだけの期間が必要となるのか紹介します。
通常は、求人に応募してから実際に転職するまでに2ヶ月ほどかかります。
詳細は次のようになります。
まず、求人に応募してから、企業側の書類選考の結果が出るまでに通常1週間ほどかかります。大手企業の場合は、3週間から4週間かかることもあります。
そして、一次面接は書類選考の結果通知から1週間後に行われます。ここまで、応募してからすでに2週間が経過することになります。
そして、無事に一次面接を通過したあと、二次面接が行われるまでに1週間ほど要します。さらに三次面接がある場合は、そこから1週間が必要となります。
最終面接は多忙な社長や役員との面接が多いためスケジュール調整に時間がかかり、その場合は一次面接の2週間〜3週間後に実施されるということも少なくありません。
最終面接のあと、給与などの条件面談や健康診断などが行われ、内定が決まります。
結果的に、求人に応募してから内定を獲得するまで、おおよそ1ヶ月かかることになります。
働きながら転職活動をしている人は、さらに現職の会社に対して退職のための手続きを行っていく必要があります。
現在の仕事内容や業務の引き継ぎなどを考慮すると、退職の意思を伝えてから実際の退職までに1ヶ月以上はかかると考えていいでしょう。
そして、実際に退社した後、内定した会社に入社することになります。
これらをまとめると、内定が決まった後に転職手続きを開始した場合、2ヶ月ほどかかることになります。
このように転職活動にはかなりの期間を要します。転職活動中は精神的に疲れることが多いものです。
転職活動中に健康状態が悪くなって健康診断の結果で不採用とならないよう、健康管理にも気をつけるようにしましょう。
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