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会社に対して給料の未払い分を請求する方法とその際の注意点

   

会社に対して給料の未払い分を請求する方法とその際の注意点

この不景気により、給料が支払えないという会社もなかにはあります。

しかし、会社の業績が悪いからとはいえ、給料が支払えないのは会社側の都合でしかありません。労働者としては納得がいかないものでしょう。

だから、会社からの給料が未払いとなった場合には、しっかりと請求していく必要があります。

そこでここでは、給料未払いになる前の対策や、実際に未払いとなったときの請求方法、注意点などを紹介していきます。

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会社が給料未払いとなってしまう原因

本当はあってはならないことですが、会社によっては給料が支払われないことがあるようです。

では、なぜ会社は給料を支払えないのでしょうか。ここでは、その原因について紹介します。

経営不振

まず大きな原因の一つとしてはその会社が「経営不振」であることがあげられるでしょう。

儲けが少ない、資金操りが厳しいといった理由で給料が支払えなくなっているのです。

ワンマン経営と経営者のどんぶり勘定

ワンマンでどんぶり勘定の経営者の中には、給料が支払えないことをなんとも思っていない人もいるものです。

悪意を持って支払っていないわけではないでしょうが、そのことに対して責任感が薄いのです。

感情的なトラブル

会社を辞められることに対して、経営者が腹をたて支払わないというケースです。

たとえば、「辞めることによって会社に迷惑をかけた」「急に退職したので最後の賃金は支払わない」というような言い分で支払わないのです。

支払えない原因はいくつかありますが、いずれにしても会社側の一方的な理由です。どれも支払わない理由とはなりませんので、しっかりと支払ってもらうように請求しましょう。

会社が給料の未払いをする前にやっておきたい大事な対策

ほとんどの会社では起こらないことかもしれませんが、万が一、会社からの給料に未払いが発生した時のために証拠だけはしっかりと残しておくようにしましょう。

そのために一番大事なことは、勤務時間をしっかりと記録しておくことです。
時給で給料が支払われる会社であれば、ほとんどのところで導入されているのがタイムカードでしょう。

タイムカードには出勤時間と退社時間が打刻されており、少なくともその間は勤務していたことになります。

したがって、このタイムカードを記録しておくことは勤務時間の証拠として重要なものとなります。

とはいえ、勝手にタイムカードを外に持ち出すことはできません(会社のものを勝手に持ち出すことは窃盗罪になる)から、タイムカードをコピーするか、スマホなどで写真を撮るなどしておきましょう。

一方、タイムカードが導入されていない会社もあるでしょう。そのような会社ではタイムカードの代わりに手書きで用紙に勤務時間を記入させているのではないでしょうか。この場合には、その記入用紙をコピーするなどしておきましょう。

また、導入していない会社の中にはIDカードで出退社を記録しているところもあります。

この場合は記録がデータとして残っていますので、そのデータを表示したものをプリントアウトするか、パソコンのスクリーンショットで画像保存するとよいでしょう。

会社に給料の未払い分を請求するためには

もし、会社から給料が未払いになった際にはどのように行動すべきでしょうか。
それは、まず会社との話し合いをすることです。

そのときに、自分一人ではなく信頼できる社員に同席してもらいましょう。一対一では話し合いにならないかもしれません。

しかし、もともと支払ってくれない会社ですから、話し合いだけで解決することはあまりないでしょう。

そのときは、内容証明郵便で給料を請求することです。内容証明郵便とは、相手に郵便が送付され受け取ったことが記録されるものです。

記録されることにより、相手に「伝えた」ということが残り、あとで相手から「伝わっていない」と言われることがないようにするための手段です。その分料金はかかりますが、証拠が残るという意味で重要な手段です。

ちなみに内容証明郵便は全ての郵便局から出せるわけではありません。集配を行う郵便局もしくは支社が指定した郵便局からだけとなります。

実際に出す場合には、電話などで確認しておきましょう。

会社に対し給料の未払い分を請求する際に注意しておきたいこと

会社に対し給料の未払い分を請求する際に注意してもらいたいことがあります。
それは、いつまでも請求できるわけではないということです。

労働基準法において、給料(賃金)に関する請求権の時効は2年間と定めされています。

だから、給料の未払い分をいつまでも請求しないでおくと、2年後にはその権利をなくしてしまうということです。これは残業代についても同様です。

また、未払い賃金とは別に遅延損害金も請求できます。遅延損害金とは、本来支払われるべき日に賃金が支払われなかったことに対する損害賠償金です。請求できるのは未払い分だけではないということです。

損害賠償金の利率は、会社が営利企業の場合は年利6%、そうでない場合は年利5%となっています。

このように、給料の未払い分の請求は時効が決まっています。働いた分の給料はしっかり支払ってもらえるように、時効を意識して請求しましょう。

会社が給料を未払いのまま倒産してしまった場合には?

ここまでは会社がまだ倒産していない場合について紹介してきました。

しかし、なかには給料が支払われないまま退職を余儀なくされたという労働者もいるでしょう。このような場合、どうしたらいいのでしょうか。

実はこのような人が利用できるある制度があります。ここでは、その制度を紹介します。

その制度とは、独立行政法人労働者健康安全機構による「未払賃金の立替払制度」です。

これは、会社が倒産したために給料が支払われないまま労働者が退職を余儀なくされた場合に、「賃金の支払の確保等に関する法律」に基づいて未払い分の一部を支払ってもらえるという公的制度です。

ただ、この制度を利用するためにはいくつかの要件を満たす必要があります。

また、受け取れる金額は、原則として未払い金額(給料だけでなく退職金も含まれる)の8割です。

もし、会社の倒産により退職を余儀なくされ、しかも給料が支払われていない場合には、この制度を利用してみることをおすすめします。

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